~時~

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~時~

時が経ち、 気がつけば 桜は高校1年生に なっていた。 受験の間は パソコンに向かう 事を止めていたので 久しぶりにサイト を覗いた。 前と何1つ 変わらない。 彼、壟水麗も変わ らず更新を続けて いる。 桜は久しぶりに 言葉を発信した。 『受験終了!! 疲れたけど、 これでやっと 遊べる~(≧∇≦)』 更新して間もなく 彼からコメントが 届いた。 『受験お疲れ様! ゆっくり休んで。 これでしたい事 できるね☆』 コメントを前に 桜は口元が緩んで いる事に気がつき 恥ずかしくなった。 でも、素直に嬉しかった のだ。どんな人から 言われるよりも 彼からお疲れ様と 一言言われるだけで こんなにも満たされ てしまうなんて… 桜はそんな自分の 気持ちに疑問を 抱いていた。 コレはただ単に 親友に言われたから 嬉しいのか、それ とも好きになって しまっているのか。 それはまだ全く 明確ではなく、 モヤモヤと桜の 身体の中心で疼いて いた。 桜は普通、好きな 男の子ができれば すぐに自分の気持ち に気づいて、積極的 にアプローチする タイプだ。 そんな自分が彼を 好きかどうかすら 分からないなんて。 桜は混乱した。 だけど、混乱ばかり していられない。 分からないのなら 確かめるまで! 桜はとりあえず この関係を続ける 事にした。 この時すでに 桜は彼を好きに なっていた。 ただ、遠距離、 サイトでの出会い という事実を 受け止めるには まだまだ幼く、 自分に耐えられる 自信が無かった。
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