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王女様は戦争が終わったので、青年の帰りを待ちました。
一年経ちました。青年は帰ってきませんでした。
二年経ちました。青年は帰ってきませんでした。
三年経ちました。風の噂で、青年は別の女と結婚したことがわかりました。
王女様は悲しみました。
昼も夜も泣き続けました。
ある日、青年が窃盗の罪で捕まりました。
三日後に箱の裁判を受けることになりました。
裁判の王女様は、牢屋にいる青年に会いに来ました。
青年は泣いて、王女様に助けを請いました。
「助けてくれ!僕は無実なんだ!盗みなんかしてないんだ。
箱に毒蛇を入れるのは君だろ?頼む、どっちに入れるのか教えてくれ」
王女様は困りました。
そして、考える時間がほしいといいました。
三日後になりました。
青年が牢屋から出され、番兵に連れられていくとき、王女様は青年にこっそりつぶやきました。
「左の箱を選びなさい」
青年はとうとう、箱の間まで連れてこられました。
目の前には、白い箱が二つ並んでいます。
青年は、左の箱を選びました。
右の箱は、番兵が持っていってしまいました。
青年はゆっくりと、穴に手を入れました。
その中身は---
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