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「自殺すると、天国にいけないからです。
それに、どうせならこの世のすべての被害にあって死にたいんです。
僕が体験してない被害は、殺されることだけだからです」
「なるほど。なら俺が殺してやろう」
「本当に?いいんですか?」
男は、タバコに火をつけて吸いました。煙を吐きました。
「俺はな、この世の悪いことをすべてやってきた。
強盗やって、人殺したこともある。たしか、どっかの夫婦だったな。お前くらいのガキがいたっけ。
俺はこれから良いことをたくさんしても、天国には行けないだろうけどな、たまには人助けもしたくなるんだよ」
男は、使い慣れた拳銃をだして、少年の頭に突きつけました。
「お前はこれから死ぬが、虐待、いじめ、暴言、暴力、詐欺、盗み、強姦、復讐
・・・・・・・・・どれも被害にあっただけで、一つもやったことはないな?」
「はい」
「なら、お前は天国に行けるよ。
俺は死んでも地獄に行くから会えないから言っとく。さようなら」
「はい、さようなら」
男は、拳銃を撃ちました。
少年は頭から血を流して死にました。
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