葬式の方法

4/4
前へ
/66ページ
次へ
ある日、王様はとうとう病が進行して、余命1日と医者に宣告されました。 起きあがることもできず、力なくベッドに横たわります。 危篤状態の王様の周りには、たくさんの偉い人が集まりました。 「鳥に食べさせるのが一番いい。 死体を食べさせて鳥を増やし、それを人間が食べる。とても自然だ」 「いやいや、巨大建造物を建てて、そこに埋葬するのがいい。 偉大なる王様にはそれが一番ふさわしい」 「何を言っている。盛大に盛り上がり、土に埋めるべきだ。 王様はパーティー好きだったではないか?」 「そんなの不謹慎だ。国民一丸となって、黒服を着ようではないか? 骨なら箱に入れれば、腐らずいつまでも残れるのだぞ」 王様は、豪華なベッドに横になって偉い人たちの話を聞いてました。 激しくなっていく討論を、大臣が止めます。 「お前たちは肝心なことを忘れている。まず、王様の意見を聞かねば。 さあ、王様。どの方法が良いですか?」 大臣がベッドの王様に聞きました。 王様は、弱った力を振り絞っていいました。 「わしはまだ、死にたくない!!」
/66ページ

最初のコメントを投稿しよう!

34人が本棚に入れています
本棚に追加