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ある日、王様はとうとう病が進行して、余命1日と医者に宣告されました。
起きあがることもできず、力なくベッドに横たわります。
危篤状態の王様の周りには、たくさんの偉い人が集まりました。
「鳥に食べさせるのが一番いい。
死体を食べさせて鳥を増やし、それを人間が食べる。とても自然だ」
「いやいや、巨大建造物を建てて、そこに埋葬するのがいい。
偉大なる王様にはそれが一番ふさわしい」
「何を言っている。盛大に盛り上がり、土に埋めるべきだ。
王様はパーティー好きだったではないか?」
「そんなの不謹慎だ。国民一丸となって、黒服を着ようではないか?
骨なら箱に入れれば、腐らずいつまでも残れるのだぞ」
王様は、豪華なベッドに横になって偉い人たちの話を聞いてました。
激しくなっていく討論を、大臣が止めます。
「お前たちは肝心なことを忘れている。まず、王様の意見を聞かねば。
さあ、王様。どの方法が良いですか?」
大臣がベッドの王様に聞きました。
王様は、弱った力を振り絞っていいました。
「わしはまだ、死にたくない!!」
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