Chapter0“息子”

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彼の進んだ先にあったのは、膨大な書物の納められた本棚が壁一面に広がる書斎のような部屋だった。 その部屋の奥に、ランプに照らされた机があった。 机に歩み寄り、そこに置かれていた1冊の本を手に取る。 「……だから、君が僕の最後の“息子”になるかもしれないね。」 そう語りかけながら、いとおしげにその本の表紙を撫でる。 「いい主を見つけて、幸せになってくれよ、“神語り(アポカリプス)”………いや…」 言葉を切り、窓から星空を見上げながらクオレリュードは呟いた。 「我が息子、ハーツグロウ・アポカリプス……。」 と。 子を想う、親の如く。 .
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