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「んーとねぇ、この子を生徒会に入れない!?」
目を輝かせ大きな声で身を乗り出しながら、云い放つ。
その勢いに至近距離で云われた会長は、ビックリしていた。
―――……。
一瞬、室内が静寂に包まれた。
「はぁ!?意味分かんないんだけど!!」
我を取り戻した俺は、反論の声をあげた。
いきなり、ベルナップが爆弾発言をしたからだ。
「ハイラム……いきなり何を云い出すんだ。理由は…?」
会長は困惑したような表情で、ベルナップを見つめる。
いつも何を云われても無表情の彼が、珍しく表情を変えた。
その事に、いちいち反応するナイマンであった。
「サリー……僕はね、この子のこと気に入っちゃったの♪
だから、お願い―――。」
これがナイマンをパシリに使う理由である... 実は“君の事好きなのよ”という意味である。 本人はまったく気付いていないが。
うるうると瞳に涙を溜め、上目遣いでサリーを見る。
うわあぁ… それを見ていた俺は、こういう所が親衛隊を増幅させるのかと、呑気に考えていた。
その表情を見たサリーの端整な顔が強張った。
強張ったまま微動だにしない。
……。
ようするに固まっているのである。
あちゃー。 始まったι
会長は副会長に弱い。 凄く弱い。
会長は小さい物・可愛い人が大好きなのだ。
「そ、そうか///分かった、ハイラムの好きなようにしろ。」
ぶっきらぼうに云う。
サリーは椅子を反転させ、後ろに向いてしまった。
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