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会長が部屋から出て行った。
その後ろ姿が見えなくなってもなお、じっと扉を見つめ続けていた。
会長が居なくなった生徒会室は凄く静かで、沈黙が支配していた。
そんな場にベルナップと二人っきりのナイマンは、居心地の悪さを感じていた。
「あははっ計算通りィ。」
―――そんな静かな空間に響き渡る明るい声。
腹黒い笑みを浮かべるベルナップ。
いつもの可愛いらしい姿からは想像もつかない程の極悪な表情をしていた。
それを見ていたナイマンは、全身に鳥肌がたった。
この人……信じられない。
俺にパシリさせるだけでなく、仲の良い会長まで自分の思い通りにしてしまうなんて...
末恐ろしい人だ。
……絶対敵に回したくない人物だ。
出来るなら関わりたくない。
……。
ていうか、今の状況で重要な事を忘れていた…
コイツ、とんでもない事云ったよねぇ!?
俺を“生徒会に入れる”ー…だとッ
嫌だ!! 死んでも御免だ!!
こんな腹黒策士とこれから一緒に居らなければいけないなんてッッ
そう思った俺は、用もすんだ事だし早々とこの部屋から退室しようとした―――。
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