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ゴミが散乱する路地裏
人を殴る鈍い音と、気を失った男達を足元に拳を振るう
何れだけの長い時間、命をかけて闘い
そこに立つ人間を地に沈めたか分からなくなるくらいのギリギリの攻防戦
「ほら!動きに無駄が出て来てるわよ、遊んでないで確りしなさい」
ゴッ
ガシャ―ン
「ふふ、そうそう、教えた[作法]を体に叩き込みなさい」
仁王立ちで指示を出すジェシカはピチピチのキャミにカーディガン、ダウンジャケットを羽織
この寒い中、下はやはりミニスカートにブーツ姿
なんとも場違いなジェシカはいつもより逞しいオーラを醸し出しながら
片手には通話中の携帯
「(おい、聞いてるんか?)」
「あん、ごめんなさい、此方はまあまあよ。太一ちゃんは開始から10分、彩ちゃんはラスト5人まで頑張ってるわ」
「(何人スタート?)」
「25人」
「(クズ)」
「仕方ないじゃない、才能は有るけどまだ原石なのよ」
「(いくら才能があっても原石程度の価値なら単なる石ころと変わらんわ、その石ころが宝石に変わるかどうかが重要なんや、分かるやろ?)」
目の前で必死に凶器を持った相手に丸腰で立ち向かう彩斗に目を向けて
哀れだと溜め息が出た
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