ミキ

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「そうだ、そうだった!ミキ!今日はもう帰ってくれないか?」 ユウが突然大きな声を出した。 「また唐突じゃないか。久しぶりにあったんだぞ?」 ユウは困った様な笑顔で、すまんな、と言うと椅子から立ち上がった。 それを見て僕も立ち上がる。 キッチンを通り、玄関へ向かう途中、換気扇が回る音が耳に入ってきて、内腿の辺りがざわざわした。 ブーツを履きながら、お邪魔したよ、と告げると、ドアノブに手をかける。 ユウは僕に、ああ、また来いよ、と返した。 部屋を出ると、すぐに中から鍵をかける音が聴こえる。 なんとなくドアスコープからユウが覗いている気がして、ドアに向かって軽く手を振った。
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