プロローグ

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帰りのHR、担任の若白髪が奇妙な連絡をよこした。 それによると二日後に転校生が来るという。うちのクラスに。 高三の二学期だ、物凄く珍しい。特にうちの学校なんて何の見所もない学校だ。 でも俺の隣に座る男子生徒にはそれ以外の事が気になっていたらしい。 『先生!男子?女子?どっちですか?』 ほぼ挙手と同時に口に出した質問で教室中の注目と笑いを一気に集めた。 担任は笑いながらその男子生徒の喜ぶほうの答えを口にした。 まあどっちにしたって喜ぶだろう、人懐っこい奴だから。 そんなやりとりに右耳を傾けて、それ以外はやんわりと傾き始めた太陽の方に向けていた。 心の中ではもはや口癖になりつつこの言葉を巡らせる。 『興味ない。』 さ、とりあえず机の中から必要なものだけ抜き取り帰る準備を始めよう。 特に学校に残ってやることなんて無いのだから。
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