プロローグ

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帰り準備を済ませ教室をでると馴れ親しんだ奴の姿がそこにある。 森下(もりした)祐樹(ゆうき)、高1高2のクラスメイトで、何故か意気投合し帰る道も近いことから特にお互いに用事の無い日は一緒に帰るのが当たり前のなかだ。 『よ、今日も一日ご苦労さん。』 低い位置から発する声も言葉もいつもとかわらない。 帰宅の道へ向かう。 『実(みのる)、今日気分転換に道変えていい?』 実と言うのは俺の名だ。 山下(やました)実(みのる)それが俺の名前。 『別にいいよ。やることなんてないし。』 断る口実も理由もないので賛同した。 『ありがとう。新しくできたCDショップ覗きたくてさ。』 『じゃ、行くか。』 上履きからスニーカーへと変えて、家の方向とはズレがある道を歩き、他愛のないやりとりをしながら歩き目的地へとついた。 こじんまりした印象を受けた個人経営的な店構え、中入ると思いの外綺麗な店内とこれまた以外に充実してるCD。 祐樹なんかぶつぶつ言いながらさっそく物色をはじめてる。
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