奇跡の出逢い

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…と…一通りまくし立てて喋って反応がないのを不思議に思った愛莉は…海斗の方を振り返ると…そこには口元に手を当てて絶句している海斗の姿だった…。 『…え?もしかして気分でも悪いとか言わないよね?…病院…行きますか?』 『…いや…そこまでしなくても大丈夫…だけど…かなり驚いたから心臓が…』 『…心臓?…心臓悪い…んですか?』 久しぶりの対面で緊張してるのと…いくら知り合いとはいえ…年上の相手にぎこちなく敬語を使ってしどろもどろ話してるのが分かったのか…突然海斗が笑いだした。 『あはは。お前…人見知りして緊張するの、昔と全然変わってね~な。今更、無理して敬語使わないでいいから。愛莉、元気にしてたか?お前が新しい両親と一緒に施設を出てく日…お前大泣きして俺にしがみついて離れなかったの覚えてるか?』 『え?…敬語…別に無理してないですけど…』 『あはは。そうやって“あまのじゃく”言うとこも変わってね~な。』 『…うっ。バレてるし…』 …と“ボソッ”と言ったはずなのに…相変わらず“地獄耳”みたいで…聞こえて更に笑ってるし…。 私が…段々と頭痛が酷くなり頭を抱えたのは…言うまでもない…。
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