~1章~

29/33
前へ
/35ページ
次へ
「おまちどうさま。小百合ちゃんが昆布茶、九条さんは煎茶です。 後、おばんざいを適当に見繕ってきたんやけど、他に欲しい物ある?」 「私はお茶漬けとお漬物を。課長は?」 「俺も一緒のものを」 「今日は水茄子の漬物があるんよ~。それ一緒にお出しするわね」 弥生さんは再び板場に戻った。 目の前の料理に、私はうっとりする。 弥生さんの料理は普通の家庭料理だが、京野菜を使っていて、見た目も味も最高だ。 取り皿に料理を盛り、課長の前に置く。 「ありがとう」 「いえ…」 .
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21656人が本棚に入れています
本棚に追加