~1章~

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「いや、うちの会社って社長が自由主義っていうか、自分の得意な部署で頑張れって方針だから、あまり異動とかないでしょ? 七瀬さんって、いろいろ気をつかってるように見えたから、嫌々、今の仕事しているんじゃないかなって気になってさ」 里芋を食べながら課長が真剣に見つめてくる… また、この目だ… 「嫌々なんかではありません。 企画開発は美容部にいた時からやってみたかったんですけど、とりあえずはメイクの基本を学んで、それを知ったうえで、企画に回りたかったので」 目の前のおばんざいを見ながら答える。 どうも、私は課長の真剣な目が苦手… 「それを聞いて安心した。これから一緒にいい商品作っていこうね、よろしく小百合ちゃん。 あっ、後、お昼も一緒にね」 爽やかな笑顔でそんなこと言われても笑えないし… .
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