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11月3日文化の日、
空は遠くまで清みわたる清々し秋晴れ。
風も涼しく、息を吸えば金木犀の花の甘い匂いが漂う。
こんな完璧な日に、口から出るのは溜め息と愚痴と欠伸だけ。
今日と言う日が文化祭だからだろう。
賑わう廊下を楸達は歩いていた。
周りを見れば文化祭の準備期間に量産されたカップルや、パンフレットを片手にハイテンションで騒ぐ女子たちが文化祭を満喫している。
「はぁ…」
何度目かの溜め息が口から漏れる。
そんな楸の横に居るのは、これまた興味なさげに大欠伸をかます馬鹿が一人。
こいつとは高一の時から知らない間につるんでいる言わば悪友だ。
「あ~だる~…、もぉ帰ろーぜ…。」
「はー…。」
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