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さっきから、姉貴の耳に接続されたイヤホンからシャカシャカと音が漏れている。
「姉貴、音、漏れてる」
我が姉ながら、横顔の美しさにはドキッとするものがある。
最近、縮毛矯正をかけたばかりのやや茶色いセミロングの髪の毛が小さな耳にきちんとかけられている。
イヤホンについたラインストーンが彼女の表情まで明るく魅せる。
伏し目がちの瞳をくるんとカールした睫毛が覆い、ほんのりと紅潮した頬が
このゆったりと過ごす午後を
幸福な色で満たしていく。
学校の男子生徒に騒がれるのも無理はない。
一年生のなかでも、なかなかな評判なのだから、
二年生、つまり姉貴の同級生たちからの人気は相当高いだろう。
「え?何か言った?」
「いや、だから、音漏れ―――」
あ…っ…や、やめろ…っ……あっ、ちょ…ああっ、あっ
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