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「最近都市伝説が流れてんだよ。嘘ついた人の所に『指切り』って殺人鬼がやってきて、ボコボコにされた挙げ句針を飲まされて殺されるって話。最後は小指を落とされるらしいぜ。」
そんなの絶対に有り得ない。
「ふーん。」
俺は適当に流した。
そして、ふと携帯の時計を覗くと[13:06]と表示されていた。
やばい、もうこんな時間かっ!
バイトの面接まで30分くらいしかない!
「悪い、大志!バイトの面接のこと忘れてた!駅まで送ってくれ!」
「お前そんな大切なこと忘れる
なよ!早く行くぞ!」
そうして、2人で教室を後にした。
駐輪場までの道のりの中、俺は時間の計算をした。
学校から最寄り駅まで20分、最寄り駅から目的の駅まで20分…
駄目だ間に合わない、俺は歩くのを止めた。
「大志駄目だ、間に合わねぇ。」
大志も歩みを止め、驚きの表情で俺を見ていた。
「面接諦めるのか?」
「あぁ、また別のバイト探すわ。」
「まぁ、真人がそう言うなら。」
「じゃあそろそろ家帰るか。」
「そうだな、じゃあまた明日。」
「あぁ、大志またな。」
そうして、大志は駐輪場へと向かっていった。
それを見届け、俺は駅まで歩いて行くことにした。
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