津軽海峡の女

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津軽海峡の女 【第一章…青森へ】 下北半島から津軽海峡の海に朝陽が昇る、今年の夏は例年になく凄い暑さだ、灼熱の太陽が容赦なく照りつけている、沿道には、地元の人達は勿論の事、県外からの観光客が、所狭しと埋め尽くしている…青森港から先頭のねぶたが姿を現した、沿道の大観衆から大歓声わき上がる…ラッセーラッセー、ラッセーラ…ラッセーラッセー、ラッセーラ…大きな掛け声も聞こえて来る、ねぶたの回りを踊るハネトの姿も現れる…東北三大祭りの先陣を切って壮大に始まった、ねぶたは次から次へと街に繰り出して来る、観衆の熱気を肌で感じる…東北の三大祭りは、青森のねぶた祭りが最初に始まり、これに続いて、秋田の竿灯祭り…そして、仙台の七夕祭りと成る、目の前を通るねぶたの回りを通るハネトの中に、相沢綾24歳二児の母、その横に長女紅美<クミ>五歳、その横には流美<ルミ>三歳だ、明るい笑顔は幸せを物語っている様な、母娘三人に見える、青森の上にはベイブリッチが通っている、相沢綾の住ん居る所は、青森駅から県道16号線から新町に出 る、県道18号線を横切る、
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