405号室

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微動だにしない携帯を開くと、03:15という解けない暗号のような、私の頭脳では到底理解出来ないであろうものが目に入ったけれど、その数字たちに意味はないと思い直してカチカチ親指を動かす。 一番上の画像フォルダーをあさり、寝ている間にこっそり撮った彼の背中を眺めた。 本当は口を開けた無防備な顔を撮りたかったのだけれど、彼はいつも私に背を向け眠る。だからその願望は叶わない。きっと、一生。
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