405号室

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今日の帰宅は何時になるのだろうか。4時だろうか、昼だろうか。 そもそもこの家に帰ってくるのだろうか。もしかしたらもう二度と帰って来ないのかもしれない。それ以前に最初から彼はこの部屋に訪れた事なんて無かったのかも。全ては私が創り上げた、ただの妄想なのかも。 そんな事を考えたらキリがなくて、だけど思考は止まらなくて。 こめかみの辺りがぎゅうっと締め付けられると同時に涙がこみ上げてくるのがわかった。
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