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生徒会長といえば、皆さんはどんなイメージを持つだろうか。
漫画やアニメでは主人公の友人1号やら2号でよく登場するこの役職。
最近では生徒会長を中心とする作品も見受けられる。
これは人によって異なると思うが、生徒会長はモテるだとか、生徒会長は全校生徒が知る有名人だとか、
すべておいてスーパーハイスペックだとか、美男美女だとか。
もし、生徒会長にそんなイメージがあるのならば、今すぐにキッパリと止めて欲しい。
確かにそんな人も、全国を探せばいるのかもしれない。
ただ、それは間違いなく少数派であり、少なくともこの俺はその派ではない。
この物語に特別な事は書かれてはいない。
ありきたりな学生のありきたりの話。
ただ少しでも、思うところがあれば、幸いである。
「山田くん?おしゃべりはいいけど、早くそっちも印刷して頂戴。印刷機にも限りがあるんだから」
「あ、はい。後これは1-3の分なんで41枚です」
「はいどうも。先生、もう戻るから、終わったら印刷室の鍵、占めて事務室に返しておいてね」
それだけ言うと、そろそろ50を迎えるであろう小太りの女教師は印刷室を去って行った。
一人になると、僅かに肩の力が抜ける。
付き合いは長い先生ではあるが、それでも教師が近くにいると、多少緊張もする。
とにかく早く帰りたい一心で、俺は引き続きコピー機を回した。
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