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全員で3人。皆同じ袖口が山形になっている羽織を来ている。 その羽織の下は先程の男と同じ袴に、刀を二振り差している。 先頭にいる男は華奢な体付き、髪を頭の高い位置で一つに結び肩ぐらいの長さ。 後ろの二人は体格も良く、髪型が両わきと後を残し剃ってあり、髷を結ってある。 さっきの男といい、こいつらは何で袴なんて着てるんだろ? 刀持ってるし……おもちゃ?時代劇ごっこ?って雰囲気じゃないよね……。 んぅぅ~意味判んないなぁ。 「うわ~ひどいですね~。心ノ臓がえぐられちゃってますよ」 「うっっ酷い匂い……」 「どうしますか?」 「二人で奉行所に連れてってもらえますか? 私は鬼に報告しますから~」 解りました!そう言って二人で先程の男を担ぎ連れていった。 「はぁ……これはあなたが?」 ため息を付いているがどこか嬉しそうに、凛がいる屋根を見上げ話し始めた。 凛は目を見開き、自分の存在をどうして知られたのかを考えていた。 指一本動かしていないし、風魔だって動いていない。 今まで自分の存在に気付いた人間なんて居なかったのに……この男はすぐ気付いたのだ。
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