14/33
前へ
/181ページ
次へ
路地に入り風魔を探している時、急に腕を捕まれた。 !! 全然気が付かなかった! 「お前吸血鬼だな?」 腕を掴んできた男は、短髪に二重でたれ目の整った顔立ち。 背は凛よりも15センチぐらい高いが、引き締まった体つき。 やはり着物を着ている。 そして凛と同じ紫色の瞳をしている。 「あなたもでしょ?」 目の前の男を睨み付けながら腕を振りほどこうとするが、同じ吸血鬼で男の彼には力では勝てない。 「お前の顔見かけないな。名前は何だ?」 「名前を聞きたいなら先に名乗るのが礼儀でしょ!」 「気が強い女だな。まぁいい。俺は 東雲 嘉一(シノノメ カイチ)だ」 東雲と風祭は吸血鬼の一族の中で特に力が強く、他の一族を束ねている存在だ。
/181ページ

最初のコメントを投稿しよう!

44人が本棚に入れています
本棚に追加