その一・懐かしき名画座と黒澤映画

2/6
前へ
/13ページ
次へ
橋本『まだ大阪にいた学生時代は名画座によく 行ってたな』 梅田『北の堂島の大毎地下とか、二本立て千円 だけど、会員になると七百円だったね。一般 ロードショー作品や、アート系まで作品選択が 幅広かったね』 橋本『それと、隣りの毎日会館の小ホールで名 画鑑賞会って、二本立ての小屋もあった。ここ は五百円。とにかくユニークやったのは、元々 映画館やないから、椅子が備え付けやなくてパ イプ椅子(笑)』 梅田『しかも映写室もないから、狭い外のロ ビーに映写機二台置いてある。つまり、一般的 な映画館は斜め上の映写室から映写光をスク リーンに当てるけど、ここは床と平行に当てる から・・・』 橋本『そうそう、上映中に後ろを人が通るとス クリーンに影が映る(笑)』 梅田『しかもスクリーンの横幅が常に固定、つ まり、普通は横に長いシネスコサイズの作品は それに合わせてスクリーンも横に広がるけど、 この小屋は上の幕を下げて合わせてた(笑)』
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加