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ぐっと顔をしかめると、苦笑じみた顔をされた。何故だ。
「あんたって、昔っからこの手の話嫌いだよねー」
「別に嫌いってわけじゃ…」
「……嘘」
「う、嘘じゃないしぃ!…ただ、苦手なだけだし」
「それ、あんま変わんないから」
やれやれといった空気に、多少イラッときたので軽く睨んだら、また苦笑された。
「で?いきなりどうしたの」
「いんやー?高二にもなって、彼氏いない歴=年齢どころか、恋愛すらしてないのはどうなのって思っただーけ」
「……右に同じ」
「…余計なお世話だよ、ばーか」
「あんだと…このやろっ」
「いひゃい、ほっへはほれる!(痛い、ほっぺが取れる!)」
ほっぺを引っ張られた。…結構痛かった。
私が恋愛をしないのは、実はこの二人が絡んでいたりするんだ。
こんな美人で可愛い二人がモテないわけが無い。そんな二人の幼なじみな、平凡過ぎる私。
男は基本、この二人との接点作りのために私を利用する。小さいときからそんなことをされていた私は、男に対する信頼が殆ど無い。
かといって、この二人が憎いわけじゃない。むしろ大好きだ。言い寄ってくる男に問題があるのに、二人を憎むのはお門違いだと思っている。
二人はそんな私を知っているから、少し気にしてるんだと思う。なんつー良い子達なんだ。
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