第一章:謎の玉

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細い通路を歩いていくと前のミハルドが急に止まった。どうやら目の前は壁のようだ。 行き止まりか?と思っているとミハルドなにかを呟くと急に壁が左側にスライドし行き止まりかと思われた道が開けた。 そして急に眩しくなりその眩しさに目が慣れた頃、道の先は部屋だということに気がついた。 左側には大きな机と会社の社長が座ってそうな革製の椅子。右側の手前には長めの机とそれを挟むように4人掛けのソファが二つあり、右側の奥には綺麗な模様がかかれた木製の両開きの扉があった。 そして部屋の真ん中まで来ると後ろにあった先程俺達が入ってきた横にスライドした壁がまた動きだし、元の位置に戻った。壁は部屋側から見ると三つの大きな本棚の内、右の本棚だった。どうやら俺達が通ってきた道は隠し通路だったらしい。 『君達も座りなさい。疲れただろ。』 いつの間にかミハルドが右側のソファに腰かけており、俺達にも同じように座るように促した。俺と智樹はその言葉に甘えミハルドの反対側のソファに座った。そしていつ入れたかわからないお茶が目の前に置いてあった。 『早速じゃが職業から説明しよう。わしはナバリア魔術学園の校長をしている。』この老人いや、ミハルドは今なんて言った?ナバリア魔術学園?校長?なにを言ってるんだ? 俺はついに野村菌に脳を全て侵食されてしまったのか?それともミハルド・ダンブ(ry・モドキは頭の中がお花畑なのか?老人になっても中二病まっさかりなのか? 『えっ………何この人…………怖い』 智樹が完全に引いてる。こいつが引く人物なんて未来永劫存在しないと思っていたがあっさり現れた。 真顔で中二病丸出しの爆弾発言をした老人…………………そりゃ引くよね。やっぱり世の中には凄い人がいるもんですね。 『その様子だと信じていないみたいじゃな。当然といえば当然。』 いきなり魔術学園の校長です。って言われてはいそうですか。とは普通いかないよね?……いかないよね?
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