第一章:謎の玉

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屋上で大の字で寝ている男が二人。いくら高校生といえど屋上の狭い空間を必死こいて全力でおいかけっこをしたらこうなる。 『本当にこういうの時間の無駄www』 『でもこんなことできんのも今年で終わりだぜ?』 と急に一年後の事を考えてみる。なんだかんだやりたいことはないがきっと就職を選ぶであろう。やりたいこともないのに大学に行くくらいなら、働いて金を貰った方がいいからな。 そうなったら今まで見たくぐうたらな時間の使い方はできなくなるだろう。 こんな風に平日の昼間から親友とバカをするのもより一層難しくなるはずだ。 そんな先のことを空を見ながら考えていたら昼休み終了のチャイムが鳴った。 それがなり終わる頃には二人の高校生は荷物を片付けけてだるそうに教室に帰っていく。 そして午後の授業も寝ていたらあっという間に放課後になっていた。 そしてこれまた今までと同じく愛するマイホームに例のバカと仲良く歩きながら帰っている途中である。 そのバカはバス通学で家は離れているのだが俺の通学路の途中にバス停があると言うことで帰り道が一緒だ。 本当に残念なことにな……。 『司、お前失礼なこ(ry』 『考えてない』 智樹が言うのを遮って拒絶の意を表す。 もしこいつが超絶美女だったら帰り道が楽しくて楽しくてしょうがなかったんだろうななど淡い希望を抱いていると智樹がなにかを察したらしくこちらを向いて一言。
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