第1章 双子の美少女

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50メートルプールを囲む金網のフェンスの入り口が、この高校を卒業して10年が経ち、まるで28歳の私を待っていたかのように、偶然入り口が開いていた。 私は迷うことなくフェンスを潜り、高校生たちには目もくれないで、着替えのための小屋に入って行った。 我々の時代にはその小屋も大変古く、板一枚で仕切られた隣の女子の脱衣場の生の声も丸聞こえであり、覗き穴も沢山あった。 しかし、小屋は新しくなっていた。 これからプールに入るのか、上がったのかは分からないが、どうしても女子の声が聞こえる。男子の脱衣場には私一人……。それに伝統であろうか、覗き穴が幾つかあった……。 『今でも覗き穴があるのか、それに今、この男子の脱衣場には私一人、板一枚隔てて隣には後輩の女子高生数名、もしこのチャンスを逃したら……』 私の男性器は突然、休火山が噴火した如く勃起した。 覗き穴は全部で3つあった。 私は迷うことなく、ちょうど目の高さにある覗き穴を選んだ。 期待に胸ふくらませて覗いた。当たり前のことだが、女子高生の肢体を観たいが為だった。 私の目の前にある物が飛び込んできた。 『スケベ!』 と書かれた紙で、覗き穴は、女子側から見事に塞がれていた。 この紙で塞ぐ行為も10年前と変わっていなかった。 私は、閉口するどころか、大変懐かしく思った。 私は、他の穴2つは、もう覗く気はしなかった。 しかし、どうしても勃起は収まらなかった。 このまま家に帰ろうかとも思ったが、そんなことをしたら、ますます怪しまれる。 そう思いながら、どうにか水着に着替えた。 A高校は男女共学であるが、今日いったいプールに男女どれくらいの割合でいるのか、何人くらいいるのか、プールの方を見ないで、真っすぐ小屋に来た私の気持ちが自分で分からなかった。 どうしようかと思い悩んだ。 それは勃起がどうしても収まらなかったからである。 二、三分待っても駄目だった。それに、小屋の中は暑くて暑くて大変だった。 私はとうとう我慢できなくなり、小屋を出て、勃起したままプールサイドを小走りして、何がなんだか分からない状態で、プールに思いっきり飛び込んだ。 体全体、特に、勃起し男性器を冷やす為である。
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