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「もう、だいぶ前の卒業なんですが……」
私は、その少女の目を見ないで、少しだけ見える股間を眺めながらやっとのことで会話を作った。
私のトランクスの水色の水泳パンツは、ちょっとやそっとでは絶対に倒れない、そして吹き飛ばされることのない、陸上自衛隊使用のような頑丈なテントとなり、私の大黒柱は真っすぐその少女目がけて、ペットボトル大の魚雷と化していた。
もうこうなれば勝負しかないと、私は決断した。それに加え、いくら足を閉じているとはいえ、私の魚雷が最終的に目標とする美少女二人の、スクール水着に辛うじて隠された部分にソナー反応を示しているのである。私は、意を決し、向かって左側に腰掛けている、姉と思える少女に話かけた。
「君たちは、何年生?」
「私たち、一年です」
「先輩は、何歳ですか?」
「28だよ!」
私は、ここぞとばかり話を続けた。
「二人は双子でしょ?」
「そうです。一卵性。16歳です」
「私が姉のサキ、隣が妹のリカです。私が、花が咲くの咲、妹は、理科の理に、花の香りの香、よろしく!」
もはや私は限界だった。丁度真っ正面に、それも数十センチの距離の所に、高校一年生の女子の花園が。それも二つ……。
水雷長が命令もしないのに、勝手に魚雷を発射口に装填した。
ヤバイ……。水雷長の馬鹿!!!
あれこれ思っているうちに、自分が在校当時からある、プール脇の柱時計が二時半を指していた。
ふと思った時には、先ほどまでのプールのざわめきは殆ど無くなっていた。
「ところでプールは何時に閉まるの?」
「三時です」
と言いながら、さっきから私は姉と話をしていたが、水雷長は魚雷のターゲットを妹の理香に向けていた。
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