20人が本棚に入れています
本棚に追加
/36ページ
第3章 咲と理香の母との出会い
翌日、私は昼近くになってから起きた。
いよいよ今日になってしまったか~~、と思った。
何もかも忘れ、とにかく気分転換して、夕方の五時過ぎまで、溜まっている仕事を集中して片付けた。
それから急いでシャワーを浴びて、暖かい気候だったので、夏物のスーツに着替えた。
母から、何処行くの?って聞かれたが、特別理由も言わず、
「出掛けて来る、晩飯はいらないから」
とそっけなく答えた。
自分の中に、りっぱに開業して独立している、という自負がどっかにあるのかもしれない。
身だしなみを、玄関の鏡で確認して、トヨタのマイカーに乗り、A高校の正門へ向かった。
時間的にはちょうどいい。もう、九月の下旬となっていた。
七時ちょうどになっていたが、咲と理香は、まだ高校の正門前に現われない。
私は白色の車だよ、と理香の携帯にメールした。
その数分後、二人が、A高校の夏服で、バックを背負い、正門の前に笑顔で現われた。
約一ケ月ぶりの、二人との再会だが、今度は直ぐ見分けがついた。
つまりは、セクシーな方が妹の理香なのだ。
私はクラクションを軽く鳴らし、二人を後部座席に乗せた。
『はいはい、お嬢様方二人、煮て食うなり焼いて食うなり、好きなようにどうぞ!!はい、どちらまで?』
「先輩!!フェロモンの香り、する!?」
「理香、止めなさいって、もう・・・」
咲が、理香の話を止めに入った。
咲が言った。
「先輩、私たちの家って、車でも二十分近く掛かるの。私たち、毎日、自転車で片道五十分近く掛けて通ってるの。土地名言っても多分知らないと思うから、とにかく私の言う通りに車走らせて」
「はいよ!」
何処をどう来たのかも解らなかった。
どうにか山奥の、北田家に着いた。
それはいいとして、大きな家の門の前の、『司法書士 北田美子』という看板が気になった。
行政書士の私は、引け目を感じた。
「お母さーん!!」
咲が、元気よく玄関を開け叫んだ。
「はーーい!!」
比較的若い、私とあまり歳の違わないような女性が、スリッパを履いて、奥から出て来た。
『お姉様ですか?』
と私は言った。
『いえ、母の美子です、よろしく!』
『え!!??』
彼女らの母親!!??の巨乳が、私の目玉のストライクゾーンにドガァ~ン!!!と決まり、私は、マタシテモ、北田一族に討ち取られた。
最初のコメントを投稿しよう!