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ここはとある谷間、辺りは魔物で溢れていた。
そして魔物達の目の前には翡翠色のローブを羽織り、フードを深く被った人物がいた。
「数が全然違うじゃん!」
声からしてまだ少年なのは分かるだろう。
「たくもう、《ダークチェーン》」
少年は魔物を闇属性の上級魔法で縛った。
魔「なっなんだ!これは!」
魔物は鎖を外そうとするがなかなか外れない。
「闇の精霊、風の精霊、土の精霊の皆、お願い」
次の瞬間、一部の魔物達は体が黒くなり倒れ、一部の魔物達は風が鎌鼬のように魔物の体を切り裂き、そして残りの魔物達は地面から出た細い槍状の物で体を貫かれた。
魔「くっ!貴様は…何者だ!」
魔物はまだ息があるのか少年に聞いた。
「僕は精霊王達とフェンリルと契約した者、で分かるかな?」
魔「っ!まさか!『翡翠の精霊使い』か!」
翡翠「そうだよ、じゃぁフェイ、お願い」
フェイ『あぁ』
少年の後ろに現れたフェイと呼ばれたフェンリルは魔物に食らい付く。
魔「う、うわあぁぁぁ!」
フェイは魔物が居たとこから離れる。
翡翠「ふぅ、協力してくれた精霊達、ありがとう、そしてごめんね」
その言葉を聞いた精霊達は少年を励ますように少年の回りを飛ぶ。
翡翠「ははっ!励ましてくれてるの?ありがとう、もう戻らなきゃ、フェイ」
フェイ『いつでも行けるぞ』
少年はフェイの背中に乗り、フェイは地を走る。
風が吹きその風でフードが外れた。
少年の目は、世界で唯一人の翡翠色をしていた。
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