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「なぜ?わかってくれないのですか?
私も少し前までは、傭兵をしていたからわかります。
費用も結構かかります。
それに今から首都に行っても間に合わないかもしれません」
「フェイ、今は大丈夫だから
それくらいの時間ぐらいあるだろう」
身体が樽みたいな大男がフェイに話しかけていた。
「良いですか?それは甘い考えだと思います。
彼らは夜行性でいつこの村に襲ってくるかはわかりません。
それにパトロールにしても昼夜
そんな事していたら
負担がかかってしまいます。
だからこそ、
一致団結をしてゴブリンの集団を退治に行きませんか?と言っているのです。」
「だがなぁ、それに行ったら死ぬ人間も出てくるんじゃないか?」
フェイは表情に出してはいないがショックを感じていた。
なぜならフェイが期待していた弓が得意なガライがそんな意見をしていたからだ」
「でも、現状維持にしてもその危険があるのではないのですか?」
「だからよ!
パトロールを強化してその間に傭兵に来てもらえばそれで良いだろうが」
「間に合わなかったらどうするんですか?」
「それじゃ死んだら、お前が責任を取るのか?
小娘がいきがってるんじゃねぇ
それに、トラの尻尾を無理に踏みに行く必要なんかねぇ」
その意見を皮切りに彼女の反対意見が極まっていた所で、
それまで一言も発していなかった村長が立ち上がり
「そこまでじゃ、
村の意見としては当分の間は
パトロールを強化する事にしよう。」
フェイは一言言おうとしたが、
村長が庇ってくれているのも分かっているので、
その場は引いた。>
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