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街を歩いているとさっそくターゲットを見つけた。
ケンイチは慣れた様子で可愛い八重歯を見せながら近づいていく。
「あれ、可愛いー。暇なら遊ぼっ」
ありきたりなナンパだ。
やれやれと思いながら見ていると、チラッと女の子はこちらを見て
「いいよー。暇だから遊ぼ」
と軽い感じでなんなくゲット。ケンイチは俺のところへ来て言った。
「お前のそのインテリっぽい感じが女の子にうけんだよねー。よかった、やっぱりトオルちゃん連れてきて。」
俺のほっぺをちょんっとつっつき、にこっとした。
それならお前もそのチャラいのをやめればいいじゃないかと思いながら、テンションの高いケンイチに手を引かれ女の子二人とカラオケへ行った。
思いのほか女の子たちはいい子でその場が盛り上がり、酒もすすんだ。
ほぼ泥酔状態のケンイチは先に眠りについてしまっていた。
「ねえ、ケンイチ君ってやっぱりチャラいの?」
声をかけた女の子の横にいたなつみが聞いてきた。
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