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ー放課後ー
夕日が照らす教室で帰ろうとする影利の前に立ちふさがる陽斗
「ねぇ影利一緒に帰らない??」
コテンと首を傾けて聞いてくるイケメンの顔に取り敢えず一発パンチを叩き込む
「アイツらはどうしたんだ?」
「部活とか生徒会とかで忙しいんだって」
赤くなった鼻先を擦りながら答えてくる陽斗
「まぁ、今日ぐらいは良いか。」
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人気が怪しい程無くなってきた道を歩いていると、二人の前に妙な光を放つ文字と円
「うん、魔法陣だな。よしっ、頑張れよ。」
一歩下がって陽斗の尻にヤクザキックを
放つ
「へっ!?」
間抜けそうな声を挙げながら魔法陣へと
入ってしまった
「勇者になって魔王を倒すんだ。お前なら一人で出来る。」
「えっ!?助けてよ!!」
下半身はもう完全に飲み込まれており、上半身でじたばたと足掻く陽斗
「影利助けてよ!!」
「駄菓子菓子。読めているんだよ馬鹿がっ。」
影利の足を掴もうとした手を半歩下がって避けると、陽斗の体は完全に飲み込まれて魔法陣も消える
「これからは平和に暮らせそうだ」
帰ろうと踵を返すと、ある筈の足場がまったく感じられない足下。恐る恐る下を見ると、まるでバラエティーでよく見る開く落とし穴
「次に会ったら陽斗の奴ブッ飛ばす」
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