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満月、闇を切り裂き月光が地上へと届く。
その光は私の周りの有象無象を明るく照らしだす。
夜だというのに、月の光を浴びた街は眩しいほどの輝きを見せる。
やめてくれ……。
私を目覚めさせないでくれ、私は眠っていたいんだ。
頼むから、私をそっとしておいてくれないか。
駄目だ……。
月光が私の肌を炙る。
もう、耐えられない。
この苛立ちから解放されるには、やはり生け贄が…………。
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