王冠

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「みんな!」 教室のドアを勢いよく開け、一生忘れることはないであろう景色を見た。 赤。 一面赤に染められた教室。 教室内で立っているのは僕だけだ。 「……っ!ここまで来るのに人には会わなかった……。つまり相手は…」 プロペラが勢いよく回る音が聞こえた時にはガトリングを装備したヘリが教室越しにこちらを覗いていた。 「やばい」 ガトリングが回転。 銃弾が窓を割り、壁を砕く頃には教室を出た。 ヘリの機動力と連携をなめていたのかもしれないが廊下を走って数十秒で囲まれていた。 「嘘だろ!?これじゃあどこに逃げても…」 投降すればどうなる。 殺される?人体実験?幽閉? 十中八九殺されるかもしれないがおそらくどれも違う! 人体兵器にされる可能性が限りなく高い。 しかも僕の能力は遠距離近距離ともに有利だ。 だから…投降するわけにはいかない! 王冠で僕は世界を…美しい景色を見るまでは…。
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