16人が本棚に入れています
本棚に追加
/100ページ
静まり返った教室内が変な空気に包まれる。
「先生……大丈夫ですか?」
俺はおそるおそるうつぶせに倒れたままの先生に手を差し伸べる。
顔を上げた先生は、額にたんこぶを作って拭いたばかりなのに顔を涙でぐしゃぐしゃにしていた。
「ら、らいじょうぶれひゅ……」
先生はそう言って俺の手を掴んで、立ち上がるとぺこぺこと頭を下げて謝った。
「すみません、すみませんっ!」
生徒にガチで頭下げまくる教師なんて始めて見た……
俺は半分呆れ気味に教室内に散らばったプリントを拾うのを手伝った。
「先生、プリント拾うの手伝います。あと兄貴はブン投げた椅子を裏口から表に拾いに行って、割れて散らばった、ガラスも綺麗に片付けてこい!」
最初のコメントを投稿しよう!