新しい生活のスタート

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      彼に真澄と呼ばれた男は、口端の筋肉を引きつらせつつも怒りを抑えて、低い声で唸るように笑いながら言った。 「クククククッ!  龍之介君のその暴言は、今夜はお仕置きフルコースと言うことで許してあげよう……」  そう呟きながら、真澄は席に座り、足を組みなおした。    こわっ!    出来ることなら、コイツとは係わり合いになりたくなかった。  彼の身が心配になった俺は 「龍之介、お前大丈夫か?」  と聞いた。 「ああ、大丈夫大丈夫! いざって言う時は、返り討ちにしてやるつもりだから!」  いやいやいやいや、無理だろ?!  アイツが普通じゃないってのは無関係な俺から見ても解る。 「返り討ちって、龍之介、お前、腕っ節に自信有るのか?」 「いや。全然。真澄のが力強いし全然歯が立たないけど?」 「じゃあ、返り討ちにするとか無理だろ?」 「俺には最終奥義があるから大丈夫なんだ」 「最終奥義?」 「油断してる所を狙って、真澄のち●こを叩っきる!」  こいつもこええっぇっえええっ!!!  笑顔で恐ろしいこと言いやがった!    普通じゃないヤツと付き合えるのはまた普通じゃないヤツか。  出来ることならこいつらとは知り合いにはなりたくなかった。
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