~誰に拳を向けてんだ~

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~誰に拳を向けてんだ~

          荒地へと馬にむちうち裂け谷目指す 丈の高い草 懐かしいミノオレンスの香りが、鼻をくすぐり母を思い出させる 戻る事は叶わぬ 山の影が背を追いかけてくる中、光は北をさした 疑念から生まれ、恐怖から生まれ、暗黒から生まれた彼はどこへ行った? 地よりも低く、雲よりも高い所へ行ったのか 七つ川を渡った先の白い木の、その向こうに彼は隠れる 貪欲な牙を見せ、月を喰らわんと奈落を見せつける裂け谷よ はるか東方を振り返れ 来訪者が姿を見せるであろう お前の喉元を掻っ切る剣を携えて        
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