ゲームスタート

9/12
前へ
/22ページ
次へ
「ねぇ先輩、起きて。」 と言われながら体を揺さ振られる。 「起きてよ、黒霧先輩。」 と自分を呼ぶ声で目を覚ます。 「よかった、起きてくれて。」 と亜美ちゃんは安堵した。 僕は体を起こし、床に座りながら辺りを見回す。 先ほど船にいた参加者がいる。 もうほとんどが起きており、周りを見回したり、不安そうに会話している。 大理石でできた広い床。 そしてその広い空間を照らすシャンデリア。 壁には絵画。 そして扉がいくつか見える。 雰囲気は似ているが先ほどの船とは違うのは明らかだ。 なぜなら、先ほどの船にはなかった2階へと続く階段があるからだ。 「ここはどこなんだ?」 と呟き亜美ちゃんは 「わからない。どっかのお屋敷かな?」 と言う。 お屋敷というか、洋館だが…。 「ようこそ皆さん。」 とノイズ混じりの放送が、その部屋に響いた。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加