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「どうしたら見れるんだろうなー」
冬弥が独り言を呟きながら悩んでいると、後ろから卍固めをかけられた。
「なーに悩んでんだよ! らしくないぜ冬弥!」
玄野玄〔クロノ ケイ〕は肩・脇・腹にかけてダメージを与えながら冬弥に話しかける。
圭は典型的なチャラ男である。茶色が入った髪に高めの身長、運動神経が抜群である。ここまではいいのだが、成績の方は……いかんせん悪い。
そして、無類の格闘技好き。本人が強いのかは置いといて、相当な知識を持っている。そして技の実験台にいつも冬弥が選ばれる。
「毎回毎回技をかけられる俺の身にもなってくれよ……」
やっと技を解いてもらった冬弥は皮肉って言った。
「わりぃわりぃ。次はもっとしっかり極めるから」
「問題はそこじゃねぇよ!」
いつものことなので冬弥も慣れてしまったようだ。
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