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シャーラちゃんは話を黙って聞いていたが、まさか理事長から学園の入学を許可されるとは思っていなかったからか信じられないと言わんばかりに自分の頬をつねって確認していた。
当然それが夢なわけないから痛いだろうけど
アーベー「どうした小娘、見るに耐えない間抜け面で固まって……貴様の涙目など誰得でしかないんだからさっさとその醜い顔をどうにかしろ」
シャーラ「仮にも女の子に間抜け面はやら醜い酷くない!?
って、それよりいいの?あたし貧民だしそんじょそこらにいるような顔の女よ?学園まで通えるようにしてくれたし…お金もないからお礼なんて大した事出来ないし……」
レクス「いいのいいの、これは僕が勝手に君を気に入って勝手にやった事なんだから」
決して可愛いわけじゃないけど、彼女ならきっと僕のいいヒロイン……パートナーになるに違いないと思った僕はにこやかに笑いながらそう返した。怒涛の展開についていくのがやっとというものだから未だに現実を受け入れる余裕はなかったみたいだけど、少しずつそれが本当なのだと思えるようになったのかその答えを聞いて彼女も漸くこの学園に入学出来る事に心から嬉しそうに満面の笑みを作って喜んでいた。
お、笑うと可愛いねやっぱり女の子は
レクス「ま、お互い平凡な見た目同士…仲良くしようよ」
シャーラ「平凡と認めちゃう辺り異様な悲しさが身に染みるわね……
宜しく、えっと……」
レクス「そう言えば名前言ってなかったよね、レクスだよ
今日から同じ学園の生徒同士、宜しくね」
シャーラ「ん、じゃあ……宜しくレクス」
僕達は互いに握手を交わす。よくある主人公とヒロインみたいな可愛さやかっこよさはないけど、こんな感じの主役達、というのもありかな?と思いながら互いに笑い合った。
これからは少しだけ僕の周りも賑やかになる事だろう、やっぱ華やかさというのは大事だよね本当に
「………ところで、これでもう許してくれるかな?」
アーベー「安心しろ理事長、許しても許さなくても可愛がってやるから」
「ぎゃああああああああぁぁぁぁ!?」
僕達が今後の学園について話していきながら理事長室を後にしてから、理事長の悲鳴が響き渡った。今日もアーベーに美味しく頂かれちゃうなぁと思いながらも僕はただ他人事のように思うだけだった。
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