主人公というのは大抵面倒事に巻き込まれてしまう

4/16
6332人が本棚に入れています
本棚に追加
/469ページ
レクス「幾ら勇者様と話したいからって、彼に理不尽な暴力を振るうのはどうかと思うよ」 突然の僕の登場により弄られ君への罵倒は収まり勇者君を含めた彼女達の視線は僕に一気に注がれた。話した事もない人間からの突然の乱入にどう反応したらいいか分からないとでも言いたそうな顔をさせている。 サリア「だ、誰ですかいきなり…」 レミリア「って言うかあたし達暴力なんか振るってないわよ!」 悠司「君は一体…」 レクス「同じクラスだけどまともに話すのは初めてかな?僕はレクス、宜しくしてもしなくてもいいよ」 女性陣が喚いているけど僕は気にせずに話をしていった。弄られ役って結構好きなんだよね僕、だって理不尽に罵られても暴力を受けても親からの大切な名前で遊ばれても一緒に居てくれるんだから。 普通なら絶対友達やめたくなるよね。 レクス「ライマン君、だったよね?良かったら僕と友達になってよ」 ライマン「へ?あ、あぁ…別にいいけど」 僕は勇者君じゃなくて弄られ君の方に友達にならないかと言う。だって勇者君と友達になったら毎日付き纏われそうじゃない?まぁ、接触した時点で変わらないだろうけど。 弄られ君は変態なところを除けば普通にいい男友達になれそうだから、個人的には彼と仲良くなりたいんだよねぇ…… だって彼みたいなキャラクターは友情とかにはとても熱いから。 レミリア「ちょっと!悠司を目の前に無視するなんていい度胸してるじゃない!!」 サリア「そうですよ!失礼じゃないですか!?」 レクス「えぇ?でも僕、勇者様じゃなくてライマン君に話し掛けたかっただけだし」 そう返すとツンデレ貴族さんと王女さんが顔を真っ赤にして怒鳴ってきた。無口な猫ちゃんは会話には入ってきていないものの僕の方をじっと睨み付けている。ごめんね二人共、凄い騒いでくれているけどその内容には全く興味ないものだから聞いていないや。 レクス「それでライマン君、次の召喚授業一緒にやろうよ」 ライマン「ん?あぁ!一緒にやろうぜレクス!」 弄られ君も僕と友達になってくれたからか喜んで答えてくれた。それにしても普段からそんなふうに振る舞っていればモテるのにね彼も。
/469ページ

最初のコメントを投稿しよう!