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歩きながら自己紹介と言う事で、自分の事を話す。
と言っても、あんな趣味は言えないし、俺には自慢できるような事もないから、すごくつまらない話しになったと思う。
それでも2人は真剣に聞いてくれていた。
(思った通り、良い奴らだ……)
転校初日でちょっと心細くなっていた俺は、出そうになった涙を無理矢理引っ込めた。
俺が話し終えると、2人も自分達の事を話してくれた。
その中でも驚いたのは、2人とも次の生徒会役員だと言う事。
だから揉め事を起こすなと言われていたらしい。
「おーい。タカー、マサー。」
俺が感心しながら2人の話しを聞いていると、後ろからタカとマサを呼ぶ声が聞こえた。
「あっ、恭介。おはよー。…………ってか誠もいたんだ。」
「もー……先輩でしょ。おはようございます。」
「おはよぅ。相変わらず同じ顔だなぁ。」
「タカ………お前、少しはマサを見倣えよ。」
「うっせー、ばぁか。」
「なっ!!」
「まぁまぁ、落ち着いて。そっちの子が呆気に取られてるよー。」
「そうだっ!!こんなバカ放っておいて行こうぜ!!」
「タカ?」
「済みませんね。失礼します。」
「マサ?」
2人に両腕を掴まれ、引きずられるように歩く。
少しだけ後ろを振り返ってみるとさっきの2人が、興味津々と言った感じで俺達を見ていた。
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