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勢いよく頭を下げた俺の肩を、トントンと叩かれる。 顔を上げると2人は笑っていた。 「何で謝ったのー?」 「幼なじみのお2人から、友達になるなんて許さないと言われるような気がして………」 「クスクス………そんな事、言わないよー。君なら大歓迎。」 「えっ……」 高柳先輩の言葉に目を見張る。 「あの子達の事、よろしくぅ。それじゃあねー。」 後ろ手に手を振りながら去っていく先輩達。 その直後。 「………面白い子、見付けちゃった。」 そう小さく呟かれた高柳先輩の声は、俺の耳に届く事はなかった。 「何だったんだ………」 俺は、呆気に取られて呆然と立ち尽くしてしまう。 ふと、大切な事を思い出した。 「…………職員室の場所……聞き忘れた………」 .
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