プロローグ

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 「ねぇパパ~、ママが朝ごはんの準備出来たってぇ」  リリは俺に満足げに台所に来るように伝えると、そそくさと俺の部屋から出ていった。 俺が台所に行くと、ちょうど朝食の準備を終えた妻のミキが出迎えてくれた。  「あ、貴方おはようございます。先程は、いきなり大きな声をだしてどうなさったのですか?」  挨拶と同時にミキがさっきの一件を心配してくれていた。  「あっ、おはよう。さっきは心配かけてすまなかった。俺は大丈夫だよ」  俺は『娘に殴られて大声を出した』なんて恥ずかしくて言えず、誤魔化しの意味も込めて、挨拶をした。
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