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家に帰り着き、玄関を開けて中へと入る。
「ただいまぁ~」
私の声に応える声。
「ニャアァァン!」
「ウニャニャン!」
部屋の中から走って出迎えてくれたのは、3匹の愛猫達。
ゴロゴロ喉を鳴らし、体を擦り寄せ甘えて来る。
「ごめんね、ごめんね。寂しかったね、ごめんね。」
親友に世話を頼んでいたが、家を空ける事など絶対しない私。
昨日も今日もずっとこの子達の事が心配で、気になってしょうがなかった。
「ごめんね、ごめんね」
何度も何度も謝りながら抱きしめていく。
知らず知らずに視界が滲み。
溢れて来た涙を止める事が出来なかった。
ただ。
この涙は、昨日体験した事に対する罪悪感とか。
辛い気持ちでは無く。
この子達に対する申し訳無さと、帰って来れた安心感。
さぁ…。
明日はまた出勤だ。
もう帰って来れないなんて事はしない。
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