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この子の名前は、【仔犬の娘】。
もちろん本名じゃあ無い、あだ名とかハンドルネームみたいな感じの物だ。
背は低くって、ぼくの胸くらい。
少しだけ赤茶にも見える黒髪が、なだらかにウェーブを描きながら肩を隠すほどまで伸びている。
どこか幼い印象の、明るい子だ。
何となくそうしたくなって、ぼくは彼女の頭をそっと手のひら撫でた。フワフワとした彼女の髪の毛を堪能する。
「あ……えへへ」
突然のぼくの行動にいやな顔をするでもなく、彼女はくすぐったそうに柔らかな微笑みを見せてくれた。
最初の頃は警戒されていたものだが、大分慣れてくれた。
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