夢の底へ……

9/14
前へ
/27ページ
次へ
 しかし、この子がいるという事は…… 「…もしかして、今日は彼女が?」 「うん、竜ちゃんに来るように言われたの。  でも竜ちゃん、来る途中でも見なかったし……えと、こっちにも来てないよね?」 「来てないね。また遅刻か」 「そうみたい……。う~、呼んどいて遅れて来るって、どーゆうことさ~!」  怒ったような声で【仔犬の娘】が言う。 彼女の言う竜ちゃん、というのは【竜しっぽ】と名乗る人物で、彼女もまたぼく達の同業者で、同類で、同朋の少女だ。 そして、ぼく達のリーダーみたいな存在でもある。……かなりズボラでルーズでファジィな人なんだけど。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加