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ぼくのいるこの場所は、そんな不思議な世界の一端。
透明感のある暗闇。どこまでも見渡せて、壁も天井も床もなく360°に広がる代わり映えのしない風景。奇妙な世界。
けれどそれも、「夢」と言ってしまえば、ただそれだけで納得できてしまうような……そんな空虚な感覚。
ここが殺風景なのはいつもの事だけど、いつだってこんな風な訳じゃあない。
ここは夢で、精神の原形たる世界。
だから時折、ダレカが此処まで降りてきたり、ナニカが此処まで昇ってきたりすると、その意識に「感化」されたりもする。
そうなれば、この世界は一瞬の内に一切合切が一変する。
―― ボわぁん…… ――
そう、例えばこんな風に。
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